【再生骨材を使用した高流動コンクリートの試験報告書】


株式会社E&P 技術課
(2002.6)
1. 目的

再生骨材を使用したコンクリートの強度は、天然骨材を使用したものに比べて強度の低下が大きいことが知られている。
また、コンクリートの強度は骨材そのものの強度、水和セメントペーストの密度の程度(多孔質か高密度か)、粗骨材と水和セメントペーストとの界面によって大きく影響されると言われている。

今回、再生骨材の低硬度の欠点を補い、コンクリートの高密度化を図るため、高流動コンクリートの配合設計を行い、コンクリート強度がどこまで改善されるかを確認するために、普通コンクリートとの比較実験を行った。


2. 試験結果

本試験には、当社製の2種類の再生骨材(特許出願中:全量コンクリート廃材活用、微粉末100%使用加工品)の2種類の再生骨材を使用することとした。
ミキサは100Lの強制二軸を使用し、細骨材(1/2)、セメント、細骨材(1/2)の順に投入した後、30秒間空練りし、水(混和材)を入れて練り混ぜ60秒間後に粗骨材を投入して、120秒間練り混ぜを行った。
なお、直径100mm×高さ200mmの円柱供試体を、調合ごとに材令7日及び28日の計6本作成し、標準養生後、圧縮強度試験を行った。


3. 使用材料

使用材料を表-1に示す。

〈表-1〉
材料名 密度(g/cm3 吸水率(%) 生産者名
高炉セメントB種 3.04 ―― 住友大阪セメント
再生骨材 粗骨材 2.44 5.30 (株)E&P
細骨材 2.28 11.4
含浸
再生骨材
粗骨材 2.47 1.3
細骨材 2.32 2.7
高性能AE減水剤 1.03 ―― 花王マイティ3000S
上水道 ―― ―― ――


4. 配合

配合条件を表-2及び表-3に示す。
なお、表-2は再生骨材、表-3は含浸再生骨材の配合である。

〈表-2 再生骨材配合表〉

w/c
(%)
s/a
(%)
フロー
(cm)
空気量
(%)
単位量(kg/m3
セメント 細骨材 粗骨材 混和剤
37.0 50.9 55 3.0 405 150 798 822 5.67
※混和材(マイティ3000S)使用量C×1.4%


〈表-3 含浸再生骨材配合表〉
w/c
(%)
s/a
(%)
フロー
(cm)
空気量
(%)
単位量(kg/m3
セメント 細骨材 粗骨材 混和剤
37.0 50.9 55 3.0 405 150 812 832 5.67


5. 結果

試験結果を表-4に示す。

〈表-4〉
区別 フロー値
(cm)
空気量
(%)
CT(度) 圧縮強度(N/mm2
7日 28日
表-2 59.5×60.0 2.9 17.2 34.8 41.1
表-3 56.0×57.0 2.5 17.2 36.1 42.0


6. 比較

下記の表-5は再生骨材を用いた普通コンクリートと高流動コンクリートの比較で、表-6は天然骨材と再生骨材を使用した、高流動コンクリートの比較である。

〈表-5 再生骨材使用の普通コンクリートと高流動コンクリートの比較〉
区別 w/c
(%)
単位量(kg/m3 スランプフロー
(cm)
空気量
(%)
圧縮強度(N/mm2
セメント 細骨材 粗骨材 混和剤 7日 28日
普通コンクリート 37.0 400 149 626 1048 2.8 5.0 1.8 28.6 32.5
高流動コンクリート 37.0 405 150 798 822 5.67 56.0×57.0 2.5 34.8 41.4
※高性能AE減水材の添加率:普通コンクリート/C×0.7% 高流動コンクリート/C×1.4%


〈表-6 高流動コンクリートの天然骨材と再生骨材との比較〉
区別 w/c
(%)
単位量(kg/m3 スランプフロー
(cm)
空気量
(%)
セメント 細骨材 粗骨材 混和剤
天然骨材 37.0 446 165 871 846 6.24 55.0×53.0 2.7
再生骨材 37.0 405 150 798 822 5.67 56.0×57.0 2.5
※高性能AE減水材の添加率:C×1.4%


7. 考察


1. 表-5に示す圧縮強度の比較では、高流動コンクリート配合の方が、普通コンクリート配合よりも約30%程度強度の増進が見られる

2. 表-6に示すように、当社製丸型再生骨材は、天然骨材に比べ15kg/m3の大幅な単位水量の低減となっている

なお、この実験は、丸型再生骨材(細骨材・粗骨材)を100%使用したものであって、例えば天然骨材に30%、50%混合して使用すれば、さらにその使用範囲は拡大されるものと考えられる。

(株)E&P 山本 洋三/末松 正

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