【全廃棄物を使用した断熱材
(特許出願中)

株式会社E&P 技術課
(2002.10)
1. 目的

現在、建築に使用される断熱材は、ウレタンや発泡スチロール、石膏ボードが主流です。従ってコンクリート建築物の解体によって生じたコンクリート廃材の中に、これらの塊が混入してしまう。

建築リサイクル法では特定建築資材を分別解体し、リサイクルするように義務付けられるようになったが、従来の廃材に断熱材の塊が混入すると分別の手間や時間、設備が発生し、コストに大きな影響を与える。 またウレタンや発泡スチロール等の断熱材は火に弱く、火災時に有害ガスが発生するという大きな問題も含んでいる。

一方、年間5000万トン以上発生するといわれるコンクリート塊から出る大量の微粉末は、最終処分が困難であり、今までの大きな課題であった。

これら2つの問題を同時に解決するのが、当社が開発した「全廃棄物使用断熱材(特許出願中)」である。

この断熱材は、産業廃棄物として最終処分場に埋め立てられていた、生コンクリートのスラッジ固形分、その源であるスラッジ及び廃石骨、砕石微粉末を利用して開発した。
この「廃断熱材」利用により、

イ) 分別解体が不必要になる
ロ) 火に強く燃えない
ハ) 火災や消却による有害ガスが発生しない
ニ) 製造コストの大幅低減


という大きなメリットが得られる。
これらのメリットは、環境負荷の低減と建築コストの低減を同時に両立させることを意味する。



2. 原料

産業廃棄物である廃微粒子
(石粉、生コン工場から排出されるスラッジ、石炭灰、ゴミ焼却灰、火山灰、汚泥、廃石こう等)



3. 製造

廃微粒子セメント及び空気連行剤を混入し、練り混ぜ、型枠に入れて固化させる。



4. 断熱比較実験結果

〈実験方法〉

当社断熱材と通常のコンクリートブロックの一方から
600℃のバーナーの熱を2時間加え続け、
反対面の温度変化を測定した。




実験に使用した断熱材
〈左記実験による温度変化のグラフ〉





5. 考察

上の実験結果から「廃断熱材」が、断熱材として充分な効果が得られることを証明している。
この「廃断熱材」の何よりも大きな特徴は、産業廃棄物(砕石微粉末)を利用して作ることにある。

製造コストの低減はもちろん、建築リサイクル法が制定され、建築業界が環境問題に積極的に取り組んでいくにあたって、今後この「廃断熱材」は最も注目される建築材料のひとつとなるであろう。


(株)E&P 山本 洋三/末松 正
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